工場の遮熱シートに効果はあるか。室温・空調・向き不向きの見方
工場の遮熱シートの効果は、屋根からの輻射熱を抑え、空調が処理する熱を減らすことにあります。向き不向きと、施工現場で測った数字から見ます。
工場の遮熱シートの効果は、屋根からの輻射熱を抑え、空調が処理する熱を減らすことにあります。向き不向きと、施工現場で測った数字から見ます。
【この記事でわかること】
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工場や倉庫の暑さ対策で遮熱シートを調べると、室温が何度下がるか、空調が何台減るかといった数字が先に出ます。
その数字は判断材料になりますが、「工場の遮熱シートの効果そのもの」ではありません。同じ製品でも、屋根、断熱、換気、屋内の発熱、測る高さと時間帯で結果が変わるからです。
当社のIS遮熱シートでは、施工現場で作業高さ、屋根下、空調の台数を測っています。位置と条件が残っている実測なら、自社の現場と照らしやすいからです。
遮熱シートが変えるのは、屋根や天井裏、壁、高温の設備から室内へ届く輻射熱です。アルミ面が赤外線を返し、室内側へ入る熱が減ります。
実際、IS遮熱シートは厚さ0.2mmの両面アルミで、輻射熱97%ブロックです。腐食防止コーティングがあり、経年で反射率が落ちにくい構造です。規格上の反射率は95〜97%で、高純度アルミニウム(純度99%)の層が赤外線を返します。
不燃材料なので、建築基準法の内装制限がある工場や倉庫の内部にも施工できます。製品の仕様はIS遮熱シートにまとめています。
スポットクーラーや大型扇風機は、すでに室内へ入った熱や、作業者のまわりの空気を動かします。屋根から輻射熱が降り続けると、冷やしては温まる繰り返しになりやすく、シートは入る熱を減らす側の対策です。仕組みの説明はIS遮熱シートとはにあります。
熱の伝わり方は、触れて伝わる伝導、空気の移動で伝わる対流、電磁波として届く輻射の三つです。
夏の折板屋根や金属屋根は日射で表面が高温になり、その面から室内へ輻射熱が出ます。
断熱材は熱の伝わりを遅らせます。しかし熱源が屋根にあり続けると、時間とともに室内側へ届きます。屋根の熱が途中で消えるなら、遅らせるだけで室内は涼しく保たれたでしょう。熱源が残るので、遅らせた熱もやがて室内へ入ります。
作業環境の暑さは気温だけでは決まりません。厚生労働省が使う暑さ指数(WBGT)は、気温に加えて湿度、風速、輻射(放射)熱を見ます。
令和7年の職場の熱中症による死傷者(死亡・休業4日以上)は1,803人で、統計開始以来最多でした。死亡は19人です。
屋根からの輻射熱を減らすことは、この指数が見る放射の成分を抑える方向に働きます。現場では、早期発見の体制、水分と休憩、持病への配慮と組み合わせてください。
参考:厚生労働省「令和7年『職場における熱中症による死傷災害の発生状況』(確定値)を公表します」(令和8年5月27日公表)
効果が現れやすいのは、暑さの主因が屋根からの輻射熱である現場です。
折板屋根やスレート屋根で、夏に天井付近が特に熱い、空調を足しても室内が下がらない、という訴えは、屋根からの輻射熱が主因のときに出ます。当社の施工対象も、工場・倉庫・物流施設などの事業用建物が中心です。
しかし、炉・蒸気・高温の加工機など屋内の熱源が主因の現場では、屋根下のシートだけでは足りません。換気や局所排熱を先に見てください。
鉄筋コンクリートの陸屋根で断熱が厚い場合も、屋根からの輻射は相対的に小さく、体感の変化は限定的になりやすく、雨漏りや屋根材の腐食があるときは、シートの前に補修の判断が先です。戸建て住宅、賃貸アパート、ガレージや物置といった個人用途には対応していません。
断熱材は「熱を反射する」のではなく、「伝わりを遅らせる」材料です。アルミ箔のように赤外線を返す面を持たないからです。夏に断熱材を入れても室温が高いのは、時間をかけて熱が室内に入り、蓄熱して保持されるからです。
一方、遮熱シートは薄いアルミ箔で輻射熱を反射し、屋根に熱を貯め込みにくくします。扱う熱の種類が違うため、断熱との併用はできます。
同じ遮熱でも、塗料は屋根の外面に塗るため、塗りむらや数年後の塗り替えが出てきます。シートは貼り付けなので厚みや効果が均一で、屋根の内側に施工するため風雨を受けにくく、災害などによる改修・補修が必要になる場合はあります。屋根材そのものを錆から守る塗装ではありません。外面の塗膜ではないからです。比較の表は遮熱シート・塗料・断熱材の比較にあります。
当社が施工した工場と倉庫で、作業高さの気温、屋根下の面温度、空調の台数を測っています。屋根下の表面温度と、作業スペースの室温とでは、数字の持つ意味が異なります。
2021年、株式会社ツルク様の同構造の倉庫2階で、施工1,500㎡と未施工1,500㎡に分け、地上約1.5mに温度計を置き、12時から13時を測りました。
7月19日、21日、29日、31日の差は4.7℃、7.2℃、10.2℃、7.9℃でした。この4日のうち最大は10.2℃です。作業している高さに近い位置での差です。

株式会社堤木材/豊ハウス産業様(福岡県、スレート屋根1,860㎡)では、2025年8月18日、外気温32℃の条件で屋根下を比べ、IS遮熱シート無50.7℃、有31℃、差は19.7℃でした。屋根下の表面の温度です。お客様の声では、導入前に工場内が40℃近くまで上がる日があった、とあります。
工場内の気温として出ている比較は、別の現場のものです。中国木材株式会社 鹿島工場様(茨城県、折板屋根10,620㎡、工期17日、GC-R)では、公開写真の比較が施工前36.6℃、施工後32.0℃(−4.6℃)です。お客様の声では、前年と比べ工場内の気温は約5℃低下し、外気温を大きく上回る状態が改善した、別工場への追加施工も決めた、とあります。
屋根直下の表面温度(19.7℃差)と、工場全体の室温変化(約5℃低下)は測定場所が異なるため、自社の課題がどちらにあるかで見るべき数値が変わります。事例の背景は堤木材/豊ハウス産業と中国木材 鹿島工場にあります。
ある工場では、夏場にフル稼働していたスポットクーラー10台が3台まで減りました。入る熱が減ると、空調が処理する熱量も減ります。
現場の台数とは別に、産学連携の研究レポートでは条件を分けて測っています。冬の事務所棟では、未施工エリアより設定温度を3℃下げても同等の体感で、暖房燃料は約30%減でした。夏の食品保管倉庫では、外気温35℃のとき、施工区間にエアコン26℃を足した部屋で天井29℃、室温27℃でした。新築工場(1,300㎡)の設計では、パッケージエアコンの想定11台を8台にした例があります。監修は株式会社コスモウェーブ 瀬口浩幸氏、共同研究は東海大学の高橋達教授と株式会社計の佐々島宏氏です。詳細な条件は研究レポートにあります。
効果の見通しは、屋根材、面積、既存の断熱や塗料、屋内の発熱、換気、結露、内装制限の有無で変わります。
IS遮熱シートの規格は、GC-R(建築物対応用、厚み0.2mm×幅1m×長さ50m)、GC-M(機械設備対応用、厚み0.18mm×幅1m×長さ50m)、FP-D(断熱・伝導熱低減用、厚み5.0mm×幅1m×長さ50m)です。GC-R、GC-M、FP-Dは国土交通省の不燃材料認定があり、内装制限のある工場・倉庫でも使えます。
機械設備まわりの放熱には、建築物用のGC-RではなくGC-Mを使う場合があります。屋根下と機械の表面では、熱の条件もシートの扱いも違うからです。結露が心配な場所は、通気やFP-Dの要否を現地で見ます。規格の表は規格と仕様にあります。
施工は、高所作業車または足場を用意し、ワイヤーをH鋼の上に通し、シートをワイヤーの上に敷きます。薄いアルミシートを取り付けるだけなので躯体に影響を与えにくく、新築だけでなく後からの施工、天井裏への施工もできます。天窓、通風孔、通気口などのくり抜きにも対応できます。操業を止めにくい工場では、建物の条件と安全計画が合う場合に、稼働したまま、週末や夜間に分けて進めた例があります。

概算見積は、工場の図面と内部写真があれば出せます。費用は面積、規格、足場や作業車、稼働の制約で幅が出ます。全国での累計施工は、2026年5月時点で75万㎡、400棟以上です。シミュレーションが必要な場合は別料金です。向き不向きの整理は課題から探すも参照してください。
室温の下がり幅だけで「工場の遮熱シートに効果がある」とは判断できません。高さ、時間、未施工との分け方まで残っている実測を、向き不向きと一緒に見てください。
自社の工場に合うかは、事例資料請求・お問い合わせから確認できます。
工場の遮熱シーに効果があるかは、屋根からの輻射熱が暑さの因かどうか分かれます。作業高さの温度差、屋根の実測、空調台数の変化といった公開データと、導入前に見る条件を整理します。図面と写真があれば概算見積もできます。
お電話でのお問い合わせ 092-622-3033(平日09:00〜17:00)